みみ・はな・のど 病気解説

滲出性中耳炎

中耳に滲出液がたまる病気です。
1才~6才の子どもがなりやすく、耳管の機能が衰える高齢者にも多く発症します。

耳管(中耳と鼻を通じる管)の働きが悪くなることで鼓膜が内側に引っ張られたようになり中耳側に凹み、中耳の内側の粘膜から滲出液がにじみ出てくる状態が滲出性中耳炎です。
耳管の働きを悪くしている原因を治療することが、滲出性中耳炎の治療になります。

難聴と耳閉感(耳のつまった感じ)が主な症状です。
痛みがない中耳炎なので、特に乳幼児では気づきにくいです。
滲出性中耳炎は就学時までに90%以上自然治癒するといわれています。


痛みがないため治療を中断しがちです。
治療には時間がかかる場合もありますが、後遺症(癒着性中耳炎、真珠腫性中耳炎など)を残さないためにも、医師が完全に治ったと確認するまで、根気強く治療を続ける必要があります。

自覚症状の訴えがない乳幼児であっても、耳閉感があることは不快であり、言葉の学習、性格形成に大切な時期なので、軽度の難聴でも治療が必要です。

滲出性中耳炎の治療を開始後3か月経過し改善が見られなった場合、鼓膜換気チューブ留置術をすすめることがあります。

耳管の働きを悪くする原因となる病気

  • アレルギー性鼻炎
  • 急性鼻炎
  • アデノイド増殖症
  • 副鼻腔炎 など

治療、再発を防ぐために家庭でできること

  • 鼻はすすらず、片方ずつ静かにかみましょう。
  • 自分で鼻がかめない乳児の場合は、鼻吸い器を使って吸い取ってあげましょう。(1日2~3回)
  • 鼻症状が続く場合は早めに耳鼻科を受診しましょう。

子どもの滲出性中耳炎に気づくポイント

  • 聞き返しが多い。
  • 聞き間違いが多い。
  • テレビの音を大きくする。
  • テレビに近づく。
  • よく耳をさわる。
  • 自分の話す声が大きい。

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