みみ・はな・のど 病気解説

メニエール病

耳が原因で起こるめまいは、メニエール病と思われがちですが、多くは別の病気によるもので、メニエール病とされているケースは、全体の約5~10%です。

メニエール病は、女性にやや多く男女共に発症のピークは40歳代ですが、近年高齢者が増えつつあります。

原 因

精神的・肉体的疲労や睡眠不足を誘因として内耳の内リンパ液が増えすぎ内耳がむくみ、めまいが生じます。「内リンパ」が増えすぎた状態を内リンパ水腫と呼び、突然目が回るような激しい回転性のめまいが起き、それが30分から数時間続くのが特徴です。めまいと同時に難聴、耳鳴り、耳閉感などの症状があらわれることがありますが、めまいがなくなると一緒に他の症状もなくなると言われています。

治 療

抗めまい薬、吐き気止めなどで症状を抑え、内耳のむくみをとるため浸透圧利尿薬(イソソルビド)を使います。その他に抗不安薬や抗うつ薬などの不安を和らげる薬を使うこともあります。発作を繰り返すうちに聴力の改善が鈍くなり、だんだん聴力が低下していくことがあります。急性感音難聴の場合は、ビタミンB12、ステロイド薬も使われています。

日常生活の留意点として、規則正しい生活をすることや水分を大量に摂取する水分摂取療法も提唱されています。

保存治療でコントロール困難の場合は、内リンパ嚢開放術、前庭神経切断術などの手術療法が行われることもあります。近年鼓室換気チューブ挿入術や中耳加圧療法も注目されています。詳しくは医師にご相談下さい。


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