みみ・はな・のど 病気解説

耳介の帯状疱疹

帯状疱疹は、小児期に感染した水痘・帯状疱疹ウイルス(水ぼうそうをおこすウイルス)が過労や疾患に罹患するなどで免疫が低下したときに再活性化したときにおこる病気であり、知覚神経のある身体のどこにでも発症することがあります。

発症は、胸髄神経節の領域である体幹(脇腹や胸など)に多く、3割程度が顔面の三叉神経領域におこります。

外耳道や耳介の帯状疱疹の場合まず耳周囲に痛みが現れ、数日後に耳介や外耳道に虫刺されのような小水疱が現れます。
ハント症候群という顔面神経麻痺や難聴、めまいなどを引き起こすことがあり注意が必要です。

治療には、抗ウイルス薬や消炎鎮痛薬を用います。ハント症候群では、ステロイド薬も使用します。


  • 水ぼうそうの発症が多ければ、帯状疱疹の発症が少なく、帯状疱疹の発症が多ければ、水ぼうそうの発症が少ないといえるデータがあります。2014年に小児を対象とする水痘ワクチンが定期接種化されたことで、水ぼうそう患者は激減しており、逆に帯状疱疹患者が増えることが予測されます。
  • 帯状疱疹は50歳代から増える病気です。50歳以上の人が水痘ワクチンを接種すると発症を予防でき、後遺症である神経痛を減らすこともできます。

帯状疱疹患者さんのうち約1%の人は、2回以上帯状疱疹になります。

帯状疱疹は、他の人に帯状疱疹としてうつることはありません。
帯状疱疹の患者さんから、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児などに、水ぼうそうとしてうつる場合はあります。

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当院で経験した耳性帯状疱疹(ハント症候群)

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