みみ・はな・のど 病気解説

急性中耳炎

鼻やのどの風邪の原因となる細菌やウイルスによる中耳の炎症です。
耳の穴の中に水やばい菌が入ったからと言って中耳炎になるわけではありません。

急性中耳炎が子どもに多い理由は、子どもの耳管は大人に比べて、太く、短く、水平に近いので、鼻の奥(のど)から細菌やウイルスが中耳に侵入しやすいためです。
子どもは抵抗力が未熟なため、細菌やウイルスに感染しやすく、鼻やのどの風邪にかかりやすいのです。

集団保育施設に通園している子ども、兄姉がいる子どもは、他の子どもの咳やくしゃみを通してウイルスや細菌に感染しやすく中耳炎になりやすいと言えます。


急性中耳炎は痛みがとれても、完治ではありません。数日から2週間程度で治りますが治る過程で滲出性中耳炎になることも多く、治るまでに数週間かかることもあります。
中耳炎を繰り返さないためには、原因となった鼻やのどの治療も必要です。

鼻やのどの症状が安定し、鼓膜が正常な状態に戻ったことを医師が確認するまで通院しましょう。

耳が痛いと訴えることが出来ない乳児では、不機嫌、夜泣き、耳を触る、原因不明の発熱があるなどの場合、中耳炎になっている可能性があります。早めに耳鼻科を受診しましょう。


急性中耳炎にならないために

  • 鼻はすすらず、片方ずつ静かにかみましょう。
  • 乳児の場合は、鼻吸い器を使って、吸い取ってあげましょう。(1日に2~3回)
  • 食塩重曹水による鼻洗浄も効果的です。(当院で処方できます)
  • 鼻症状が続くときは、早めに受診しましょう。
  • 肺炎球菌ワクチンは中耳炎の発症を抑えます。積極的に接種しましょう。

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化膿して腫れた鼓膜

(小児急性中耳炎診療ガイドライン2013より)

お子さんからご高齢の方まで

気になる症状がある場合にはお気軽にご相談ください