みみ・はな・のど 病気解説

アレルギー性鼻炎のレーザー治療

アレルギー自体は個人の体質であり、薬剤も完全にコントロールしていく対症療法です。
そのため、薬をしばらく飲まないでいると直ぐに症状が酷くなってしまう、妊娠・出産などを契機になるべくお薬を飲みたくない、また少しでも薬の量を減らしたいというご希望の患者さんにお勧めできる治療法に鼻粘膜のレーザー焼灼手術があります。

当院ではC02(炭酸ガス)レーザーを用いており、これは他のレーザーに比べ波長が長く、生体への浸透度が浅いため粘膜表層を焼灼するのに適しており、ほぼ無痛、無出血で手術可能です。
レーザーを照射すると鼻の粘膜が火傷の状態となります。この時、粘膜内の分泌腺(鼻腺)が破壊されることで鼻水が出づらくなり、知覚神経・自律神経終末が破壊されて、くしゃみが出づらくなります。
粘膜が変性し、瘢痕化することでアレルギー反応が起こりにくくなり、収縮するので詰まりが軽減されます。


手術を実施するにあたり

手術は予約の上、行います。麻酔は表面麻酔の薬液を浸した細長いガーゼを各鼻の中に数枚詰めるだけで15分程お待ちいただきます。

その後、レーザー照射は両方で15~20分程度で終了です。手術後は反応性に腫れるため、鼻づまりは強くなり、鼻水も多く出ることがありますが、痛みや出血は殆どありません。

2,3日後に一度受診していただき、その後は1週間後にもう一度鼻の掃除をします。この時、ゼラチン状のカサブタが取れます。鼻の傷は1ヶ月程度で瘢痕化して落ち着きます。


費用は保険内治療ですので、3割負担の方で約9,000円程度です。小学校の高学年くらいになれば手術は十分可能です。

鼻の粘膜は再生するので、効果は1~3年程度と言われています。その場合、希望があれば繰り返し手術することが可能です。


[注意!]

  • 通年性アレルギー性鼻炎ではなく、花粉のみに出る症状の出る方は症状の出始める時期の1月前までに手術を終わらせておくことをお勧めします。レーザー手術の効果は術後4~6週間後が最大と言われています。

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